2011年9月5日月曜日

ドライバーヘッド選択の[ガイドライン]

実戦のヘッドスピード計測は、ドライバー選択能力を左右する重要なファクターである。但し、本来はPGAプロの様にヘッドスピードだけでなく、様々な科学的データー(http://www.pgatour.com/r/stats/filter/?4)を検証しながら選択するのがベストである。しかし、アマチュアゴルファーには中々難しい状況にある。


ドライバー仕様の重要度は、[ドライバーヘッドとシャフト選択]に集約される。この仕様選択の[ガイドライン]の役割を果たすのが、ヘッドスピード(HS)である。
クラブ制作のエキスパートが使用する一般的な[ガイドライン]がある。[ガイドライン]と言っても、過去の数十万人のデーターを基にした選択基準である。このデーターを機械的に読み取り計測するのが「ランチモニター」である。

ゴルファーには、HSに応じた[最適スピン量・最適打ち出し角]が存在する。[スピン量・打ち出し角]の最適数値は、特別の「確定数値」が存在する訳ではない。ところが、多くのアマチュアは誤解し、「確定数値」を得るために[HSの上昇]が必要不可欠と考える傾向にある。最適数値はHS数値により変化する。

では、何故、最適数値が重要なのか?
[最適数値]から[適正ロフト角]が確定(想定)できるからである。

HS]によりスピン量・打ち出し角の「最適数値」が変化することとは、ドライバーヘッドの働き(作用)も[HS]により変化することである。[HS速度]に適した[適正ロフト角]が存在する。
つまり、[HS速度]に適さないロフト角のヘッドを使用すれば、ドライバーは「適正な働き]を行わない。結果、スライスや飛距離ダウンが発生する。反対に、[適正ロフト角]の選択により[HS速度差]をカバーすることが可能になる。(最小3~最大7m/秒)つまり、適正ロフト角を手にすれば[HS38m/秒]の平均ゴルファーが強打者ゴルファー[HS45m/秒]の飛距離を達成することを可能にする。

平均ヘッドスピード(HS)
平均打ち出し角(°)
平均バックスピン量
平均飛距離(キャリー)
83.3mph/37m/S
95.8/42.8
16.8
14.9
2199
5592
207
207
101.0/45
85.3/38
14.1
21.3
5801
2689
222
222
102.1/45.6
92.1/41
12.4
13.8
1735
3201
232
233
96.6/43
103.9/46.4
12.2
10.5
2506
3983
248
248
上記のデーターは、HSの遅いゴルファーが[適正打ち出し角・スピン量]を確保すれば充分な飛距離を得ることを実証している。反対に幾らHSが早くとも、[適正な打ち出し角・スピン量]を保てなければ飛距離は伸びないことを実証している。

ヘッドスピード(HS)
平均打ち出し角(°)
平均バックスピン量
平均飛距離(キャリー)
103/46
103
10.5
15.2
3983
3864
248
260
87/39
87
15
15
4918
4004
189
205
上記のデーターは、同じHSのゴルファーでも、[打ち出し角・スピン量]の変化により、飛距離が大きく変化することを実証している。適正スペックのドライバーを選択するかどうかで[飛距離:12~16ヤード]の差が生じる。適正打ち出し角を確定する重要なファクターが[ロフト角]である。HS速度に応じたロフト角を手にすることにより。打ち出し角の適正化が実現する。

ヘッドスピード(HS)
規格品ドライバー飛距離
適正打ち出し角
適正スピン量
適正ロフト角
適正ドライバー最長飛距離
50 mph (22.36 m/s)
87.6 ヤード
21.52
1547.1
1416
114.2 ヤード
55 mph (24.59 m/s)
104.6 ヤード
20.12
1968.2
1416
124.8 ヤード
60 mph (26.82 m/s)
120.4 ヤード
21.78
1818.1
1315
142.5 ヤード
65 mph (29.06 m/s)
127.9 ヤード
20.54
1860.7
1315
163.0 ヤード
70 mph (31.29 m/s)
137.7 ヤード
19.00
2407.5
1214
173.8 ヤード
75 mph (33.53 m/s)
158.6 ヤード
20.60
1976.8
1214
223.4 ヤード
80 mph (35.76 m/s)
180.2 ヤード
18.95
2157.4
1113
221.2 ヤード
85 mph (38.00 m/s)
197.3 ヤード
18.58
2074.5
1113
242.4 ヤード
90 mph (40.23 m/s)
218.3 ヤード
18.43
2129.5
1012
257.3 ヤード
95 mph (42.47 m/s)
232.3 ヤード
17.32
2009.2
1012
274.5 ヤード
100 mph (44.70 m/s)
250.8 ヤード
16.96
2157.1
911
293.9 ヤード
105 mph (46.94 m/s)
266.7 ヤード
15.97
2361.9
911
303.5 ヤード
110 mph (49.13 m/s)
277.9 ヤード
15.15
2504.6
810
320.5 ヤード
115 mph (51.41 m/s)
291.4 ヤード
12.68
2968.9
810
316.3 ヤード
120 mph (53.64 m/s)
298.2 ヤード
11.15
3257.0
79
326.85 ヤード
上記のデーターは、HS速度に応じた「打ち出し角・スピン量」の適正化による[飛距離UP]を表示している。平均的なHS38ゴルファーでも、[打ち出し角・スピン量]を最適化する[ロフト角]を選択することにより、飛距離197.3ヤードから最大飛距離242.4ヤード(45.1ヤードUP)を可能にすることを実証している。不適切なロフト角(11度以下)のドライバーを使用していれば197.3ヤード以上の飛距離は望めないと言うことである。

[ドライバーの性能]は、仕様の[適正化]が実現するモノであり、HS速度ではないことを実証している。
ドライバーヘッドの[仕様の適正化]の次に重要なのが、[シャフトの選択]である。HS速度に応じた[シャフトの選択]とは……。

 
(※上記データは Golfsmith.com より引用。何百人というアベレージゴルファーのテスト結果をもとにまとめられたデータである。)

2011年9月2日金曜日

ドライバー選択能力の話


何を基準にドライバーを選択すれば良いのか。大半のゴルファーは選択基準を持たずに購入している。
ゴルファーの90%は、ゴルフショップの店員の勧めや雑誌広告や人気プロの使用するドライバーを基準に購入している。

では、プロゴルファーは何を基準にドライバーを選択しているのだろうか。彼らの選択基準は、[ヘッドスピード・ボールスピード・PTI/衝撃率・ミート率・スイング軌道]など様々な科学的データーである。http://www.pgatour.com/r/stats/filter/?4

アマチュはこうした科学的なデーターを検証する機会が少なく、[ヘッドスピード/HS]だけに頼る傾向がある。HSを基準にドライバーを選択する危険は、「自己過信」に陥り判断を誤ることにある。冷静にプロと自分の数値を比較検討し判断できるかどうかが、「ドライバー選択能力」の見極めになる。
米国PGAのヘッドスピードリストが公表されている。
2011年のNo.1:JB.Holmes 平均124.76mph(55.76m/秒)No.100 Ernie Els 平均112.44mph(50.25m/秒)No.192 Brain Gray 平均103.71mph(46.35m/秒)今田竜二選手が[ランキング112位/49.94m/秒]である。(PGA:http://www.pgatour.com/r/stats/info/?02401

「ゴルフ歴1年半でHS50m/秒と申告し、何故飛ばないか悩んでいる」
HS57m/秒と自己申告する」
こうした人達に共通することは、現実を直視できない「弱いマインド」に支配されている。福島原発事故後も原発推進する推進派の学者の様に、冷静に判断することができず「自分の信じたいことを信じる人」である。この為、第三者の意見に耳を傾けたり科学的データーを理解する「知識習得」に消極的である。
結果、「計測器は正しく、間違えない」とする「機械信奉マインド」に侵されている。経験不足な初心者や初級者ほどこうした考えにとらわれる傾向にある。HS計測器の大半はクラブメーカーの専属機器であり、計測器の設定は各メーカーにより異なり[±5m/秒]程度の誤差がある。また、Golfショップの店員は「シビアな数値を表示すると、気分を害するお客さんが多いので数値を甘く表示する」と語り、平均10~15%は数値は水増している。最近は20%強の水増しが横行しているようだ。

米国PGAはHS数値に関して「実戦数値は室内計測数値に対し約5~15%の減少する」と公表している。
つまり、HS50m/秒の初心者の実戦数値は[38~40前後]になる。米国のアマチュアの平均は[HS38~42m/秒]と公表されている。           
 スウィングスピード(HS)
ドライバー平均飛距離
50 mph (22.36 m/s)
87.6 ヤード
55 mph (24.59 m/s)
104.6 ヤード
60 mph (26.82 m/s)
120.4 ヤード
65 mph (29.06 m/s)
127.9 ヤード
70 mph (31.29 m/s)
137.7 ヤード
75 mph (33.53 m/s)
158.6 ヤード
80 mph (35.76 m/s)
180.2 ヤード
85 mph (38.00 m/s)
197.3 ヤード
90 mph (40.23 m/s)
218.3 ヤード
95 mph (42.47 m/s)
232.3 ヤード
100 mph (44.70 m/s)
250.8 ヤード
105 mph (46.94 m/s)
266.7 ヤード
110 mph (49.13 m/s)
277.9 ヤード
115 mph (51.41 m/s)
291.4 ヤード
120 mph (53.64 m/s)
298.2 ヤード
 ※上記データは Golfsmith.com より引用。何百人というアベレージゴルファーのテスト結果をもとにまとめられたデータ

米国のデーターに基づけばHS50m/秒のゴルファーであるならば[平均飛距離280.5ヤード]が記録されている。多くの場合、日本のゴルファーは「最高速度」と「最大飛距離」を申告する。ところが、ゴルフの数値は「平均」でなければ成らない。ゴルフのスコアは安定度の積み重ねであり、たまに250ヤードの飛距離を記録しても[OB]出すようではスコアは良くはならない。アヤフヤナ計測器のHS数値だけで判断するのではなく、実戦のシビアな[平均HS値]を知る必要がある。「ドライバー選択能力の無い人」ほど[実力を認める]ことを恐れている。


ドライバー飛距離に基づく[HS数値]算出法
1.最低3~5ラウンドの平均を計算する。
2.ワンラウンドのドライバー打数(パー3を除く)
3.キャリー飛距離を算出する。(トータル飛距離から夏季は15ヤード/冬季は10ヤード削減する)
4.ドライバー使用回数(打数)で合計飛距離を割るか。OB毎に200ヤードマイナスし合計ホール数で割る。(OBの時はOB毎に1打加算する)(*ワンラウンド合計飛距離2800ヤードの時14打で割る。OBが2回の時は16打で割る(175ヤード)か。400ヤード削減する。(2800-400)÷14=171.4ヤード)
結果:実戦ラウンドの平均飛距離が200ヤードであれば、実戦のHS数値は[39.0m秒]前後になる。(OB)2回の実戦のHS数値は[34~34.5.0m秒]前後になる。



アヤフヤナ計測器の数値が[HS50m/秒]であっても実戦数値[HS39.0m/秒]が、このゴルファーの実力になる。HS50と39]では、当然クラブスペックは大きく異なってくる。
カスタムフィティングのエキスパートは、「70%以上のゴルファーは、実力レベル以上のハードスペックのクラブを使用している。シャフトの選択にしても大半のアマチュアは硬い(S)を選択し、態々ゴルフを難しくしている」と指摘している。
「ドライバー選択能力」を培うには、冷静な判断力を身につけることにある。では、HS数値から選択するドライバー・スペックとは……。

2011年8月22日月曜日

「試打リポート」日米比較の話

日本の「高弾道ドライバー」が飛ばないのは[理論的]に実証されている

ところが、大半の消費者にはこうした事実を知らされていない。ドライバーが次々に販売されているが、消費者に的確な情報が伝達されないことに要因がある。これはゴルフ業界だけでなく、あらゆる産業分野で見られる日本社会の構造的問題である。
日本は明治政府に始まり第2次世界大戦中までの言論統制の長い歴史がある。そして、戦後は米国GHQ支配下によるの言論統制が敷かれきた。この為、マスコミはニュースや情報は与えられ「発表する」作業に慣らされてきた。
今回の福島原発事故に於いても、大手マスコミは事故当初から「政府発表」しか報じて来なかった。社命により50km圏内には入らず事実確認の取材を放棄し編集加工した「政府発表」を流して来た。放射能の汚染に関しても、「汚染牛」だけを取り上げ他の畜産物や海産物、農作物の汚染を全く報道せずに安全風評を流し続けている。海外メディアは、こうした報道姿勢に対し「日本の放射能は「牛」だけに汚染する」と揶揄している。

日本の報道は、取材対象の領域に踏み込み「事実確認」を行う姿勢が全く見られない。一方、欧米は「報道」の概念が強く公平中立を是とするジャーナリズム論が根底にある。
「発表」と「報道」の概念の差は大きく。情報を「報道」するには取材対象の領域に踏み込む知識・行動力が求められる。ところが、「発表」は情報ソースを確保するだけで充分である。日本にはジャーナリズムの基本概念が実践される土壌が無い。

ゴルフクラブ情報の重要な役割を果たすのは、ゴルフ情報誌であることは日本もアメリカも変わらない。ゴルフ情報誌の収入源が広告費であることは日米共に共通だが、情報内容や伝達の仕方に大きな差がある。
アメリカのゴルフ情報誌は100%ではないが概ね客観的な報道が行われている。娯楽性の高い日本のゴルフ情報誌は、話題は提供するが「報道対象の事実確認」や「客観報道の原則を守る」報道姿勢は見られない。日本はスポンサーの支配力が強く、スポンサーの意向に配慮した情報が発表される傾向にある。モラルの低下では無く、元々ゴルフのジャーナリズムにはモラルが存在しない。

アメリカの「試打リポート」は、科学的な実験データーやゴルフ理論を明確にした上「性能比較」を行っている。一方、日本のゴルフ評論家が「科学的な実験データーやゴルフ理論」を発表したのを見たことが無い。自動車の性能は、馬力やエンジンの大きさを比較することで判断できる。ところが、ゴルフクラブの性能比較は、単純に数値比較だけでは判断できない難しさがある。つまり、理論的な裏付けや科学的な検証がより重要な要素になるだろう。例えば、「高弾道ドライバー」を比較検討する時、高弾道理論に基づいた「基準」が定義されていなければ客観的なリポートは作成できない筈だ。


多分、日本のメーカーは米国と同様の実験データーを所有している。何故こうしたデーターを公開しないなのか。何故、「性能基準」を明確に定義しないのだろうか?
「性能基準」を曖昧にすることで責任の所在を曖昧に出来る利点がある。反対に「性能基準」が明確化すると、ドライバーの「性能差」が科学的に実証される。飛ばない商品は売れなくなる。
また、試打テストの基準も明確化され、テストする「人」の資質が問われる。ある一定レベルのゴルフスキルを習得した評論家が、何発か試打すれば必ず目標とする弾道を打つことは可能である。客観的なリポートを作成するには、「科学的な検証」だけでなく「試験者の資質」が求められることになる。

モラルの存在しない業界体質の中で行われる「試打リポート」のテストは一体誰のための行われているのか。資質に問題のある人間のテストに何の意味があるのか。
「試打リポート」のカラクリは、雑誌社とメーカーお抱えのゴルフ評論家が「発表」する情報操作にある。何の根拠もない興味本位の記事をあたかも科学的なリポートのような錯覚を与えている。曖昧な試打リポートは「遊び」でしかなく、発表されるコメントは評論家の主観に基づく「感想」でしかない。無責任な評論家の「感想」はメーカーの宣伝文句の様な曖昧な甘い言葉で綴られている。
理論的に飛ばない「高弾道ドライバー」があたかも飛ぶように情報操作する。これがゴルフ報道のカラクリである。