2011年9月2日金曜日

ドライバー選択能力の話


何を基準にドライバーを選択すれば良いのか。大半のゴルファーは選択基準を持たずに購入している。
ゴルファーの90%は、ゴルフショップの店員の勧めや雑誌広告や人気プロの使用するドライバーを基準に購入している。

では、プロゴルファーは何を基準にドライバーを選択しているのだろうか。彼らの選択基準は、[ヘッドスピード・ボールスピード・PTI/衝撃率・ミート率・スイング軌道]など様々な科学的データーである。http://www.pgatour.com/r/stats/filter/?4

アマチュはこうした科学的なデーターを検証する機会が少なく、[ヘッドスピード/HS]だけに頼る傾向がある。HSを基準にドライバーを選択する危険は、「自己過信」に陥り判断を誤ることにある。冷静にプロと自分の数値を比較検討し判断できるかどうかが、「ドライバー選択能力」の見極めになる。
米国PGAのヘッドスピードリストが公表されている。
2011年のNo.1:JB.Holmes 平均124.76mph(55.76m/秒)No.100 Ernie Els 平均112.44mph(50.25m/秒)No.192 Brain Gray 平均103.71mph(46.35m/秒)今田竜二選手が[ランキング112位/49.94m/秒]である。(PGA:http://www.pgatour.com/r/stats/info/?02401

「ゴルフ歴1年半でHS50m/秒と申告し、何故飛ばないか悩んでいる」
HS57m/秒と自己申告する」
こうした人達に共通することは、現実を直視できない「弱いマインド」に支配されている。福島原発事故後も原発推進する推進派の学者の様に、冷静に判断することができず「自分の信じたいことを信じる人」である。この為、第三者の意見に耳を傾けたり科学的データーを理解する「知識習得」に消極的である。
結果、「計測器は正しく、間違えない」とする「機械信奉マインド」に侵されている。経験不足な初心者や初級者ほどこうした考えにとらわれる傾向にある。HS計測器の大半はクラブメーカーの専属機器であり、計測器の設定は各メーカーにより異なり[±5m/秒]程度の誤差がある。また、Golfショップの店員は「シビアな数値を表示すると、気分を害するお客さんが多いので数値を甘く表示する」と語り、平均10~15%は数値は水増している。最近は20%強の水増しが横行しているようだ。

米国PGAはHS数値に関して「実戦数値は室内計測数値に対し約5~15%の減少する」と公表している。
つまり、HS50m/秒の初心者の実戦数値は[38~40前後]になる。米国のアマチュアの平均は[HS38~42m/秒]と公表されている。           
 スウィングスピード(HS)
ドライバー平均飛距離
50 mph (22.36 m/s)
87.6 ヤード
55 mph (24.59 m/s)
104.6 ヤード
60 mph (26.82 m/s)
120.4 ヤード
65 mph (29.06 m/s)
127.9 ヤード
70 mph (31.29 m/s)
137.7 ヤード
75 mph (33.53 m/s)
158.6 ヤード
80 mph (35.76 m/s)
180.2 ヤード
85 mph (38.00 m/s)
197.3 ヤード
90 mph (40.23 m/s)
218.3 ヤード
95 mph (42.47 m/s)
232.3 ヤード
100 mph (44.70 m/s)
250.8 ヤード
105 mph (46.94 m/s)
266.7 ヤード
110 mph (49.13 m/s)
277.9 ヤード
115 mph (51.41 m/s)
291.4 ヤード
120 mph (53.64 m/s)
298.2 ヤード
 ※上記データは Golfsmith.com より引用。何百人というアベレージゴルファーのテスト結果をもとにまとめられたデータ

米国のデーターに基づけばHS50m/秒のゴルファーであるならば[平均飛距離280.5ヤード]が記録されている。多くの場合、日本のゴルファーは「最高速度」と「最大飛距離」を申告する。ところが、ゴルフの数値は「平均」でなければ成らない。ゴルフのスコアは安定度の積み重ねであり、たまに250ヤードの飛距離を記録しても[OB]出すようではスコアは良くはならない。アヤフヤナ計測器のHS数値だけで判断するのではなく、実戦のシビアな[平均HS値]を知る必要がある。「ドライバー選択能力の無い人」ほど[実力を認める]ことを恐れている。


ドライバー飛距離に基づく[HS数値]算出法
1.最低3~5ラウンドの平均を計算する。
2.ワンラウンドのドライバー打数(パー3を除く)
3.キャリー飛距離を算出する。(トータル飛距離から夏季は15ヤード/冬季は10ヤード削減する)
4.ドライバー使用回数(打数)で合計飛距離を割るか。OB毎に200ヤードマイナスし合計ホール数で割る。(OBの時はOB毎に1打加算する)(*ワンラウンド合計飛距離2800ヤードの時14打で割る。OBが2回の時は16打で割る(175ヤード)か。400ヤード削減する。(2800-400)÷14=171.4ヤード)
結果:実戦ラウンドの平均飛距離が200ヤードであれば、実戦のHS数値は[39.0m秒]前後になる。(OB)2回の実戦のHS数値は[34~34.5.0m秒]前後になる。



アヤフヤナ計測器の数値が[HS50m/秒]であっても実戦数値[HS39.0m/秒]が、このゴルファーの実力になる。HS50と39]では、当然クラブスペックは大きく異なってくる。
カスタムフィティングのエキスパートは、「70%以上のゴルファーは、実力レベル以上のハードスペックのクラブを使用している。シャフトの選択にしても大半のアマチュアは硬い(S)を選択し、態々ゴルフを難しくしている」と指摘している。
「ドライバー選択能力」を培うには、冷静な判断力を身につけることにある。では、HS数値から選択するドライバー・スペックとは……。

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