「スピン量」はゴルフボール飛びの第3要因である。
ゴルフボールの「スピン量」は、ボールが飛ぶ原理の[浮揚力]に影響を与える。[浮揚力]は、物体が空気に抵抗して浮き上がろうとする圧力。物体の側面を流れる空気の速度差により生じる。
例えば、飛行機の羽根のように上面にカーブがあり下面に比べ長い場合、上面にそって流れる空気の方が速くなり揚力が生じる。同様に、バックスピンの掛かったボールの上部の空気層はより早く流れ、下側の空気層はボールの回転の動きにより流速が落ちる。この時に、下側の方の圧力が上部より大きくなり、上に押し上げる力が働く。これが浮揚力となる。
空中に打ち出されたゴルフボールは飛ぶ方向と逆方向に回転(バックスピン)しながら飛んで行く。この時に生じるバックスピンの回転数が「スピン量」である。バックスピンは、インパクトの瞬間につぶれたボールがクラブフェース面をせり上がっていく時に生じる。このボール回転が空気抵抗(風の影響を受け難い)減らし、ゴルフボールを上昇させる。
スピン量は打ち出し角とボールスピードにより導き出される結果である。
これまで、ボールスピード、打ち出し角が同じであれば、スピン量が低い方が飛距離が伸びるとされ、低スピン2500~2800rpmが最適スピン量とされて来た。
最新のゴルフ研究では、異なる結果が導き出された。
[BS:144mph/62.5m/s 3200 rpm=228ヤード]
[BS:144mph/62.5m/s 2200 rpm=224ヤード]
従来の理論では、打ち出し角/ボールスピードが同じであればスピン量が低下が飛距離UPに繋がるとされて来た。
ところが、実際には飛距離が4ヤード減少する結果が報告された。
何故だろうか?
[BS:144mph/62.5m/s]で打ち出されたボールは[スピン量:2200 rpm]では、充分な[浮揚力]を得ることが出来ないからである。
結果、HS:105mph(BS:155mph/69.28m/s)以下のゴルファーは、よりバックスピンを必要とするハイスピン・ボール。105mph以上のゴルファーはロー・スピンボールが飛距離UPに繋がる。
結果、HS:105mph(BS:155mph/69.28m/s)以下のゴルファーは、よりバックスピンを必要とするハイスピン・ボール。105mph以上のゴルファーはロー・スピンボールが飛距離UPに繋がる。
適正スピン量は、ボールスピードと打ち出し角のバランスで導き出される結果である。
ボールスピード(mph) | 打ち出し角(°) | スピン量(RPM) |
120/53.64m/s | 15-17 | 3700-4000 |
130 | 14-16 | 3500-3700 |
140 | 13-15 | 3300-3500 |
150 | 12.5-14.5 | 3000-3300 |
160 | 12-13.5 | 2700-3100 |
170 | 11-12 | 2500-2700 |
180 | 10-11 | 2300-2650 |
190 | 9-10 | 2000-2400 |
200 | 7.5-9 | 1900-2100 |
210 | 6-8 | 1700-1950 |
カスタムクラブは信頼マインドを育む第一歩である。
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