2011年7月7日木曜日

「クラブヘッド」の開発とは?

クラブヘッドの開発は容量・重量・素材・反発係数などが厳しく規定されており、新しいアイデアに基づく商品開発には開発者のユニークな発想が求められる。1970年代よりクラブヘッドの商品開発は米国が独占している。この米国の商品開発を支えてきたひとりのデザイナーがいる。

トム・ウィッション氏(Tom Wishon)は、米国クラブメーカー40社(200モデル以上)の商品開発に係わり、これまでに1000万個のクラブヘッドを市場に流通させた実績がある。1993年以後ゴルフダイジェスト誌のテクニカルアドバイザーを務めるクラブメーキングの第一任者であり、理論派クラブデザイナーとしてカスタムクラブ制作技術を理論的に解説したテクニカル著書(6冊)を出版すると共に米国・欧州のゴルフ業界誌に多数のコラムを発表しクラブ製作者の育成に努めている。
2003年にTom Wishon氏が創業したのが、カスタムクラブメーカーTWGT社(Tom Wishon Golf Technology)。独自のゴルフテクノロジーに基づく“First Concept”から開発されたGRT構造やCup-Face構造など、業界をリードする高品質高性能のクラブヘッドを商品化している。
米国を代表するクラブコンポーネントの開発者が日本国内ではあまり知られていない。
これは1980年代以後の歪められた日本の資本主義社会の形にある。80年代以前は貿易立国として他国に学び他国の技術を導入する必要があり幅広く世界に眼を向ける姿勢があった。ところが、日本の産業が米国に肩を並べるようになり” ジャパンアズナンバーワン”が叫ばれ、謙虚さが失われると大手企業の独占市場が始まった。大手企業による市場独占は、宣伝広告や御用評論家による「情報鎖国化」を形成した。情報操作は日常化し、新聞・雑誌・テレビのマスメディアは大手企業に媚びる情報しか伝達しなくなった。消費者はこうした社会にならされ、一方的な情報を信じる社会システムが構築されて来た。福島第1原発事故の情報操作は、ぬるま湯につかった「情報鎖国化」が招いた悲劇である。


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