2011年7月28日木曜日

飛距離を最大化する[風説]の話

米国PGAのドライバー飛距離は、1990年代の平均飛距離280ヤードに比較すると2008年315ヤードと約35ヤード伸びている。ゴルフボールの技術革新もあるが、大きな変化はプロの使用するドライバーのロフト角の変化である。90年代はロフト角8度以下のドライバーが主流を占めていたが、最近はロフト角9度~11度と「高ロフト化」が進んでいる。

アメリカの最近のゴルフ研究では、最大飛距離を最大化する条件[高弾道]が注目されている。この数年「高弾道」の有効性が研究され、ゴルフ情報誌に「高弾道」の情報記事が発表されている。

ゴルフ用具(ボール・クラブ)メーカーも、[高弾道商品]を続々と開発している。特に、スキル不足のアベレージ・ゴルファー(男性HS:38~42m/秒前後)が最大飛距離を得る為に[高弾道ドライバー]を使用するケースが拡大している。

ところが、日本で飛距離UPを検討する時、「リシャフト」を考えるゴルファーが大半を占めている。

リシャフトさえすれば、ドライバーの飛距離も方向性も安定し全ての問題が解決する」

軽量シャフトを使用すればクラブヘッドの速度が上昇し、飛距離は必ず伸びる」

こんな風説が巷に流れている。       

昔、「ハレー彗星」の接近に地球滅亡・人類滅亡の風説に踊らされ、愚かな行動をした人が沢山居た。ゴルフ情報誌には高額なシャフト情報が溢れ、高性能シャフトをリシャフトするか。軽量長尺ドライバーを使用すれば、魔法のように全ての悩みが解決する。

あなたはこんな「風説」に踊らされていないだろうか?


「風説」の怖さの源は隠された「真実」にある。

今、日本国中が原発事故の実態が明らかになり「風説」に踊らされた愚かさと恐怖を体験している。


あたかも「HSが上昇すれば飛距離が伸びる」とか。[高性能・高価格シャフト]を使用すれば、適正な打ち出し角スピン量を作り出すことはできるような錯覚を与える「情報」が真実のように囁かれている。しかし、シャフトがクラブに与える最大の影響度はヘッドスピードだけである。シャフトはボール飛距離の基本条件であるボールスピード打ち出し角スピン量を満たす能力はない。オブラートに包まれた甘い表面的な部分情報に踊らされ、全体像が歪められる「情報操作」が当然のように行われている。



「高弾道」情報は日本には殆ど伝えられていない。逆に、大手メーカーを擁護する「高弾道は飛距離が伸びない」とする記事が掲載されていたりする。

米国のゴルフ情報誌には、正確な検証データーに基づいたゴルフ理論・技術論のリポートを発表するゴルフ評論家が多数いる。

ところが、日本のゴルフ情報誌に研究リポートを発表する評論家は皆無である。つまり新理論や技術論を検証するプロが存在せず、消費者に正確な情報を伝える専門家が非常に少ない。マスコミに登場する評論家は、充分な専門知識や情報を持ちながら、事実を隠蔽しメーカーのちょうちん記事を臆面も無く書き上げている。悪辣なのはあたかも消費者の利益を保護するようなカオをして、メーカーの宣伝に務めている評論家だ。

本来、ゴルフ評論家は、業界の情報に精通し専門的な知識と正確な情報を伝達する専門家で無ければ成らない。プロとして商品評価するだけでなく、公平な視点に立ち消費者の権利を守り、正しい知識を消費者に伝える責務がある筈である。



日米のゴルフ情報格差が広がっている。その被害者は消費者である。

「是と非」を明確にできる反骨精神溢れる評論家が登場しなければ、「ゴルフ村」の情報操作から逃れることはできないだろう。


[高弾道ドライバー]    
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