2011年10月18日火曜日

アメリカの心理学者に学ぶ 5


緊張感を緩和させるには・・・・・・
ゴルフの最大の敵は「緊張感」と言われている。
「朝一番のティショットの緊張感」
「バーディを決めるここ一発のショートパットで、緊張し外してしまう」
「池越えのショートホールで、池に萎縮し”池ポチャ”を繰り返してしまう」
「両サイドOBのパー5のティショットで、OBを連発してしまう」
極度の緊張状態に陥り、ミスを繰り返してしまう。プロのトーナメントでなくても、こうした経験は誰にでもあるだろう。
こうした緊張(ストレス)状態を緩和させるにはどうすれば良いのだろうか?

緊張状態を緩和させるポイントが2つある。
NO.1は「信頼できるクラブ」を手にすることである。長過ぎたり重過ぎたり軽すぎるクラブは、不適正なゴルフクラブになる。不適切に調整されたゴルフクラブは、信頼度が薄くあらゆる局面で不安を抱かせ、スイングや弾道の乱れを引き起こす。
「ちゃんと飛ぶのだろうか。150ヤード飛ばせるのだろうか・・・・・・・。」
こうした不安を抱えながら、ショットに立ち向かえば好結果が得られないことは誰にでも解ることだろう。
適正に調整されたゴルフクラブは、ゴルファーに「Confidence」(信頼感・安心感)を与えショットの不安を取り除くパワーを秘めている。ゴルフクラブに対する「Confidence」は不安状態を解消する上で重要な要素になる。 
NO.2は「精神の安定状態」を保つ(取り戻す)術を知ることにある。英語で「calm down」とか「cool down」と言われる時に「深呼吸する動作」を伴って使用されることが多い。ゆっくりと「深呼吸」することにより、心身ともに素早くリラックス状態に入り、精神を落ちつかせることが出来る。
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ジム・レーヤー博士(Jim Lcehr/著書Take A Deep Breath)は、「人間がリラックする上で重要な要素は[酸素]である。そして、深く呼吸することで身体もマインドもリフレシュすることができる」と、指導している。
博士は、「ヨガの哲学では三千年も前から”生命の宿る呼吸”をコントロールすることが、健康、落ち着き、明晰な思考を手にする鍵とみなしてきた。緊張は肺を圧迫し体内に戦争状態をつくり出し活動を限定する」と語り、「人間には本来、ふだん吸い込む7倍の酸素を取り込める能力が備わっている。ところが、身体を維持するだけの最小限の空気しか吸い込んでいない。この為、体内に毒素が蓄積され、緊張に身体が支配されている」と指摘している。つまり、体内の毒素を吐き出すことにより、緊張を緩和することを可能にする。
博士は、「眠っている赤ん坊を見るとわかるが、空気は肺全体を満たし、自然な健康的な呼吸が行われている。生まれた時は誰もお腹一杯に空気を取り込む「腹式呼吸」を行っている。この「腹式呼吸」を習慣づけることにより、リラック状態を保つことができる」と、指摘している。
“腹式呼吸法”
1. 仰向けに寝るか、楽な姿勢で立つ、両手をお腹の上に置く。
2. ゆっくりと深く鼻から息を吸い込み、お腹を風船のようにふくらませる。
3. ゆっくりと徐々に息を口から全て吐き出す。(体内のよどんだ空気を吐き出す)
4. 楽に息を吸い込み、再びお腹をふくらませる。
5. 息を吐き出しながら、お腹をしぼませ、空気を押し出す。
6. 数を数えながら[1,2,3,4で吸い込み][5,6,7,8で吐き出す]

普段から腹式呼吸を練習しておくと、いつでも簡単にリラックスした状態に入ることができる。腹式呼吸のポイントは、一気に空気を集めるつもりで、大きく、そして深く目一杯息を吸い込み。そして溜まった息をゆっくりと吐き出すこと。腹式呼吸で身体全体に酸素を送り込むことが、ゴルフの最大の敵「緊張感」を解きほぐす「術」である。「腹式呼吸」の習慣化がリラックス状態をつくることに繋がる。赤ん坊の時にしていた自然な呼吸を取り戻すことが、リラックスする第1歩である。