2010年11月15日月曜日

ゴルフクラブの長さと重さの話


ゴルフクラブには不可思議な「未知の世界」が存在する。
「飛距離UPに繋がる長尺ドライバー」
この未知の世界に「光」を与える天の声が伝えられた時、ゴルファーはすがるように商品を手にする。
天の声に日本のゴルファーは魅了されているようだ。

この科学技術の発達した現代社会に、ゴルフクラブの「未知の世界」は存在するのだろうか?

実は、物理学の観点からは約320年前にゴルフクラブの謎は解明されている。

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       ニュートンの運動エネルギーの法則E=1/2mv2]である。
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これをゴルフクラブに置き換えると、クラブヘッドの質量(/m)とクラブヘッドの移動速度(v)が増大すれば、ボールに伝達されるエネルギー量(E)が増大する。質量(m)と移動速度(v)がエネルギー量(E)を確定する要素である。ボールの飛距離はどれだけのエネルギー量がボールに伝達されるかで決まる。
既に、ゴルファーは重いスティールから軽いグラファイに換えたことにより、クラブヘッドの加重とスイングスピード上昇の恩恵を得ている。

衝撃エネルギーの伝達理論]である。
ボールに伝達されるエネルギーは、クラブヘッドの重さとヘッドスピード(HS)のバランスが確定する。
優れた身体能力があり、ヘッドが重く長いゴルフクラブを振り切ることができれば最大のエネルギーを得ることが可能だ。但し、スイング軌道がブレることなくロボットのように正確なスイングができるならばと言う条件が付く。クラブが長くなるとスイングアークが大きくなり、負荷が掛かり正確なスイング軌道を描くことができない。
この為、長尺クラブ(45~46.5インチ)はドライバーヘッドを軽く(180~185g)している。

通常のドライバーヘッドは195~202g前後で製造されている。長尺クラブは10g以上軽量になっている。
身長170cmゴルファーの[44インチ/ヘッド200g]適正クラブと長尺クラブ[46インチ/ヘッド180g]を比較した時。長尺によりHSが5%(長さによる平均HS上昇率)上昇しても、軽量ヘッドにより[エネルギー量]は44インチ適正クラブより[5.5%]減少する。
44インチ適正クラブのヘッドを[206g]に荷重すると[エネルギー量]は長尺クラブに比べ[10%]上昇する。このエネルギー量の増加が、ボールスピードそして飛距離UPに繋がる。HSが上昇しても[衝撃エネルギー量]が増加しなければ、飛距離UPには繋がらない。
これが欧米で注目されているPTI:スマシュ・ファクター]である。

米国PGAに片山晋呉プロとタイガーがラウンドした時。タイガーは44.25インチのドライバー、片山プロはタイガーが「面白いクラブ」と評した45.5インチのドライバーを使用した。
ラウンド中片山プロは一度もタイガーをオーバードライブすることなく終わった。日本メーカーの[長尺コンセプト]が、米国のゴルフ理論[スマシュ・ファクター]に敗れた瞬間だった。

ゴルフクラブの[長さと重さのバランス]は[PTI]に大きな影響を与える。
根拠も無く何となく、長さや重さを決めるのはスイングをくずす最大の要因である。
ゴルフクラブの[長さと重さ]はゴルファーの体型だけでなく、身体能力/スキルレベルに応じて決定されなければならない。
ゴルフクラブが短すぎればボールの上を叩くミスを犯す。反対に、クラブが長過ぎたり重過ぎれば、振り遅れやスイング軌道にブレが生じ命中率が悪くなる。軽すぎれば適度なエネルギー量を得ることができない。

適切なゴルフクラブの長さと重さが、ゴルフ上達の第一歩である。
本当のゴルフクラブの長さとは、[背骨~腕~シャフト~ヘッド]までの合計寸法(約150cm)になる。ゴルフクラブを1インチ長くした所で、その恩恵を得るほどの効果は期待できない。
 
カスタムクラブは信頼マインドを育む第一歩である。
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